礼拝説教

コリントの伝道活動


2025年02月02日

本文:使徒の働き(使徒言行録)18章1節〜11節

使徒の働き18章では、パウロの第二次宣教旅行がコリントで重要な転機を迎える様子が描かれています。コリントは当時、ギリシア半島のアカイア州の州都として商業や交通の中心地として大いに栄えていましたが、一方で性的不道徳や偶像礼拝がはびこる退廃的な都市でもありました。そんな場所に一人で乗り込んだパウロでしたが、同じ天幕作りの仕事をしていたユダヤ人夫妻アキラとプリスキラに出会い、ともに生活費を得ながら、安息日には会堂で熱心に福音を語ったのです。

その後、シラスとテモテがマケドニアからやって来て、貧しいながらも熱心な信徒たちが集めてくれた献金をパウロにもたらすと、パウロは思う存分御言葉を伝えることに専念できるようになりました。反対や迫害は相変わらず激しかったのですが、会堂司のクリスポをはじめ、多くのコリント人がイエスを救い主として受け入れ、家の教会が生まれていきます。パウロ自身、疲れや孤独を覚えていたようですが、「恐れないで、語り続けなさい。…この町には、わたしの民がたくさんいるのだから」(使徒18:9–10)という主の励ましを受け、一年半もの間腰を据えて伝道を続けたのでした。この時期に、第一・第二テサロニケ人への手紙や後のローマ人への手紙が書かれ、初代教会の基盤が築かれたとされています。

ここで注目されるのは、パウロが旧約の律法制度に縛られず、「働きながら伝道する」スタイルを選んだことです。自立しつつ福音を宣べ伝える彼の姿は、アキラとプリスキラのような協力者を生み、罪深いとされたコリントの町にも教会を打ち立てました。また、「わたしの民がたくさんいる」という主の言葉が示すように、どんなに状況が厳しくても、神様はすでに選んでおられる人々がいるのだという希望も伝えられています。こうしたパウロの行動は、現代に生きる私たちにとっても、自らの手を動かしつつ周囲の人々へ福音を届けることの大切さを思い起こさせてくれます。

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